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現地レポート

キャプテンだけの財産 RSS

2016年3月28日 15時42分

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中学バスケ、最高峰――そう銘打った「東日本大震災復興支援 JX-ENEOS 第29回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会2016(以下、ジュニアオールスター2016)」が開幕した。

ジュニアオールスターは中学校単位で出場する「全国中学校バスケットボール大会」とは異なり、47都道府県で選抜チームを形成して行われる。一つの選抜チームには、一つの中学校から最大で4名までしか選出できないというルールもある。つまり完全な選抜チームであるため、学校生活や移動などを考えると、毎日のように練習はできない。ひいてはコーチによるチーム作りも決して簡単にはいかない。

大人のコーチでさえ、様々な工夫をこらしてチーム作りに挑むわけだから、中学生でもあるキャプテンが短期間でチームをまとめることは、ことさら難しいと想像できる。

岩手県代表の女子のキャプテン、#4高橋 美羽選手は大会初日を迎える今日までを振り返る。
「(所属の中学校が異なり)個々のプレイスタイルが違うのに、それでも練習やゲームの中でプレイを合わせなければいけないのが大変でした」

フルコートでプレッシャーをかける岩手県代表 #4高橋 美羽選手(右)

フルコートでプレッシャーをかける岩手県代表 #4高橋 美羽選手(右)

ポイントガードでもある高橋選手は、チームメイトの特長を引き出しながら、状況によってはスペースを作るためにインサイドにカッティングをしたり、自らが得点を取りにいくなど、岩手女子のオフェンスを司った。オフェンスだけではない。豊富な運動量で相手にプレッシャーをかけ、ディフェンスでもチームをけん引した。

埼玉県の高さに屈した岩手県代表

埼玉県の高さに屈した岩手県代表

結果としては初戦の埼玉戦で大敗を喫し、2試合目の徳島戦では競り合いを制し、予選リーグを1勝1敗でを終えたが、それでも高橋選手は2試合とも「自分たちらしさ」は出し切ったと胸を張る。

所属する中学の顧問であり、岩手県の女子チームを率いる三河 不二夫コーチは「私の考えを理解してくれる選手で、気配りや声掛けができる」として彼女を選抜チームのキャプテンに任じた。その期待に応えるかのように、高橋選手も「チームが明るく、元気に、岩手らしくプレイできる雰囲気作り」を一番に心がけてきた。それはジュニアオールスター2016で勝っても負けても、最後まで貫けたと言う。事実、コートの上でも、ベンチに下がっても、153㎝の小さな体から最大限引き出せる大きな、それでいてハッキリとした口調でチームメイトを鼓舞し続けていた。

「チームをまとめるのは大変だったけど、キャプテンとして頼られているのは嬉しかったし、笑顔でハイタッチできる関係ができたこともよかったです。最後はベンチメンバーもよく声を出してくれていたし、みんなで喜び合えたことが、キャプテンをして一番よかったことです」

選抜チームのキャプテンを務めることは苦労もある。しかしキャプテンでしか味わえない喜びもある。高橋選手はゲームの経験とともに、他の選手たちとは少しだけ違う経験を積むこともできた。それは彼女の今後にも大きな財産となるはずだ。

徳島県との接戦を制した岩手県

徳島県との接戦を制した岩手県

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